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自然に任せて・・・

2013.11.27 22:00|仕事
Bさんという利用者さんがいる。95歳、女性で。
非常に温和な方だ。
いつもニコニコしてほほほほ~と笑っている。
耳が遠く認知力も低下しているので
多分、こちらが何を言っているのか
ほとんど理解していないであろう状態なのに
静かに座って、呼びかけにほほほほ~と答えている
「癒し系」のゆったりとした方。
この方と話をするのはトンチンカンな受け答えでもとても楽しい。
うちの施設のアイドルだ。

この方が発作を起こした。
突然に意識が不明になることがあった。
周囲はとても驚いたが
ご本人は1時間後に目をさまし、何事もなかったように
ご飯を食べニコニコほほほほ~と笑っていた。
この事態をとても重く見たRさん(私の上司、主任生活相談員)
はBさんのご家族を説得し
Bさんを高名な先生がいる病院に連れて行った。
(ご家族は、「もう、歳だから~自然に~」と言うのを
Rさんは「Bさんのためです、一度精密検査を!」と言い張った)
そして、その病院から「原因不明の発作です。」と言われ
薬が出された・・・ある、有名な、向精神薬を。

そして、その薬を飲みだした・・
飲みだしてから、Bさんに異常が出始めた!

とにかく一日中寝ている。
ご自分からご飯も食べない。
お茶も飲まない。
こちらが無理矢理に起して、なんとかかんとか
起きている状態にしてご飯を無理に食べさせているが
それも限界。
ご本人はぐったりと、力なく寝ている。

”ご飯も食べられないんじゃ!あの薬、やめた方が・・”
私は、単純にそう思い、ほかの職員にも聞いた。
Bさん、寝てばかりで、ご飯も食べなくて・・異常だよね?
皆口々に言った。
そうだよね・・声かけても反応がほとんどないし、いつも寝ているし。

そこで、私はおたんこなーすを呼び出した。
「ねぇ?看護師判断で、あの薬、中止にできないの?」
「中止にしたいよ。Bさんのあの状態見ると。でも・・」
「でも、何?」
「だって、Rさんが、あの薬を飲ませろって・・」
おたんこなーすは下を向く。

Rさんは、熱血タイプである。
Bさんのためにわざわざ高名な先生がいる遠い病院に行き
そして、薬を処方してもらった。
”この薬の効果を見るために一か月は続けてほしい”
その先生の言葉を信じ、職員みんなに
「絶対にこの薬を飲ませるのを忘れないでよ!」と
何度も何度も強い口調で言っていた。
「すごくいい先生が言ったのだから、絶対に忘れないで!」
Rさんは家庭の事情で少し休んでいた。

「でも、Bさんの状況を見ればわかるでしょ?ご飯も水分もとらずに
寝てばかりいる。それも、爆睡。おかしいよ。」
私はイライラして言った。
「そうだけど・・Rさんに怒られるし・・」
おたんこなーすは口ごもる。
「別に・・食事とれなきゃ、エンシュア(液体栄養剤)を
口に突っ込んで飲ませれば飲むんじゃない・・?
Rさんに怒られるのやだもの。」そう言う。

あのな!!
意識がはっきりしない、ぼーっとした人に
液体栄養剤を無理矢理口に突っ込んで
無理矢理飲ませるのが安全だと思うのか!!??

だいたい、それって、「食事」なのか?!
Bさんはな、ハンバーグとチキンライスが大好きな
普通の人なんだよ!
その楽しみまで奪って口に栄養剤突っ込むって?

あなたがそれをやられても満足するの?

・・・という言葉を飲み込んで、おたんこなーすと話す。
「せめてさ、病院に電話して、この状態を伝えて
薬を続けるべきかどうかを相談できない??」
「だって、Rさんが怒るよ。せっかく高名でめったに診てくれない先生が
診てくれて処方してくれたんでしょ。そう、Rさんが
自慢してたじゃない。それなのに、私が病院に電話して
”あの薬合わないみたいですけど”って言うの?
えー・・・・・。」

・・・高名な先生だとかRさんの自慢とか
そんなことより、目の前で食事もとれないでいる
Bさんの様態のほうが大事だと、私は思うのだけど!

と言うわけで、最後の手段に出た。
社長に直に現状を話し、Bさんのご家族にBさんの様態を
社長からすべて報告してもらい、Bさん家族の判断を仰ぐ。

Bさんのご家族からの電話内容はこうだった。
「もう90歳を超えていること。これ以上無理強いさせたくない。
だんだんと食欲が落ちるならともかく、
飲みなれてない薬のせいで大好きな食事がとれなくなるのは
本人にはとても辛いことと思う。
だから、病院に相談して薬の中止を願いたい・・・。」

Rさんが休みの間、
おたんこなーすが病院に電話をし、薬の中止の指示を頂いた。
「本当は一か月続けてほしかったのですが、
仕方ないですね、ひどく寝ているのなら、中止してください。」
とのとても良識的な話だった。

休み明けでこのことを知ったRさんは納得しない。
納得できないでいる。
「じゃ、Bさんの発作の原因はなんだったのよ!」
そうすごい剣幕でおたんこなーすに詰め寄った。
「次に発作が起きたら、どうするのよ!別の病院に行くわよ!
私が家族だったら、そうするわ!」

でも、Rさんは家族じゃない。

私がBさんの家族だったら・・?
90歳すぎた温和なおばあさんを
病気がはっきりするまで次々受診させて、
いろいろな薬を飲ませるか。
時にでてしまう薬の副作用も仕方ないと思いながら。

それとも、”年をとればいろいろあるさ”と自然に任せて、
口からご飯が食べられなくなったら病院に行くか。

それぞれであると思うけど・・・・。
どちらも、このおばあさんのことを
大切に思っているからなのであって・・・
自然に任せているから
放置しているわけではないと、私は思う。
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Comment

No title

人の終末期ってどうすれば一番幸せなのか・・・

むつかしいですよね。

高名な先生が必ずしもその人にとって
正しいとは限らないわけだし・・・

精神科の薬は合う合わないが激しいから・・・

その「高名」ってことが、ほんと、困りますね。

宇宙人さん

そうなんですよね~・・・。
高名な先生が処方してくれたから・・・・っていうのを
信じたい気持ちもわからなくもないけど・・・。

でも、もし、
医者が出した薬が合わなそうだと思ったとき
ちゃんと医者に相談できるようにならなくちゃな、と思います。
医者も完璧にその人のこと知っているわけではないですから・・・・
鵜呑みにして手遅れになるのは怖いです。
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パートの介護職のへタレおばさん。
そして
ちょっぴりヲタクが自慢。
私の知識の80パーセントは
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