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納得できない。

2013.12.13 20:20|仕事
これでいいんだろうか?と思ってしまう。
そんなことがすごく多い仕事なんだと思う。

うちの職場のベテランさんたちはそれぞれ
自分の中の「福祉とは、介護とは」という
理念のようなものがあり、
時にはすごく衝突する。
私たちは利用者さんたちを「導いていく」べきと言う人。
だから、きちんとした知識を持ち、
何が「正しく、幸せなのか」をきちんと提示していくべき、と。
もう、そうなると一種の宗教じみてくる。

私自身は、まだベテランではないので
「これが正しい!」というはっきりとした断言を避けている。
・こういう訴えがあった
・それに対して、これとこれとこれと・・2、3通りの
 対処方法が考えられる。
・ほかに対処方法があるか。
・どれがベストか。(あるいは、ベターか)
・そのベストな対処方法をどのように行うのがベストなのか
を絶えず話し合うために、
「ちょっと、時間をください、相談なのですが・・。」
といろんな人に声をかけ、小さなカンファを行うようにしている。

自分に自信がない、というのが大前提なのだけど
第一は、自分がとらえている利用者さん像とは
違った「利用者さん像」をほかの職員がもっている場合
何がベストな対処方法なのかが違ってくる場合がある。
相手は人間だ。
私が持っているAさんの印象と
別の人がもっているAさんの印象が違うのは
ある意味当然のこと。
Aさんへのベストな対応を皆で考えるのは
なかなか面白いしとても勉強になる。

といった、自分に自信のない私なのだけど
「はぁ?なんだこれは?これでいいのか?」と
誰かの対応について、疑問に思うことはあるわけで。

今日、事務所で事務仕事をしていると
おたんこなーすがある利用者さんの湯飲みを持ってきて
「●●●を入れますね、Oさん、ひどいから!」
と、かなりきつい●●●という向精神薬(水薬)をOさんの
湯飲みにびたびたと入れていた。
「どうしたの?」と聞くとおたんこなーすは怒っていて
「きょうね、Oさん、ひどいの。職員に暴言吐きまくって。
でね、あんまり、ひどい時には、ドクターから
この●●●を飲ませていい、って言われているから
入れて飲ませるの。」そう一気に言って、
「●●●、Oさんにいきますね」とほかのナースに向かって言う。
そのナースも「ドクターが言っているならいいんじゃない?」
と複雑な顔で言っていた。

え?
その、●●●って薬、確かに大人しくなるけど!
心臓に影響があるって。
前に動悸が激しくなる発作を起こした人もいたじゃない。
突然死した症例もあるはずだ。
それに、ドクターの言う「ひどい時」って
あまりにも興奮して眠れないとか
人に暴力をふるうとか
そんなときに部屋に隔離して飲ませるはずだ。
Oさんは、日ごろから、人にきついことを言う性格で
でも、確か、持病があるから、向精神薬の使用は
かなり慎重になるべきだって話が!
そう、あんたが前に私に言ったんだろ?!?!

そう言ってみたが
「だって、ひどい時はドクターが、
飲ませていいって言ったから。飲ませますね。」
そう言って、向精神薬が入った湯飲みにお茶をつぎ・・
Oさんに飲ませてしまった・・・。


Oさんは大人しくなった。
ナースはさぞご満悦だろう。
薬は効き、Oさんはろれつがよく回らず、
ぼっとすわっているのだから。
「もちろん、常用はしないわよ~
酷い時だけ。頓服としてつかうだけよ。」
おたんこなーすは満足げだった。

ドクターが言ったから?
ナース判断で向精神薬を飲ませていいのか?
それじゃまるでナースに逆らったら
薬を飲ませられる、ってこともあり得るわけで。

いつも毒を吐いていて、皆からの嫌われ者の
Oさんが、ぼっ~と椅子に座っている。
「大人しくなったね」
おたんこなーすが言う。

向精神薬使用の基準を厳しくナースに求めていきたいと思う。
全然今回の薬の使用に納得できない。
どのような状態なら使うのか。
ナースの状況判断だけで向精神薬を使われることに
なにか暴力的なことを感じる。


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川の流れのように・・・・

2013.12.08 22:55|仕事
毎回だけど、こういう記事は書きたくない。
でも、反対に書き残しておきたい姿もある。

先日、ある利用者様を見送った。
私はこの方との思い出が山のようにある。

パーキンソン病だった。
顔の筋肉の動きが悪く、口があまり開かない。
だから、とても言語不明瞭で声がとても小さい。
「あの、あの、てぃ・・てぃ・・・しゅ・・を
この、つくえに・・もって、もって、もってきて・・・。」
職員はみな、この方との話をするときは耳に神経を集中し
何がお望みなのかを想像し本人に尋ねながらケアをしていた。
それは、とても時間がかかることだった。

それなのに、歌を歌うときは大きな声がでた。
ママさんコーラスをやっていたとのことで
歌うことが大好きだった。
カラオケの時間では
「川の流れのように」と「荒城の月」が
大好きで、毎回のようにリクエストをして
少しリズムが外れていたけど、
隣の事務所にまで聞こえるぐらいの大きな声で
のびのびと歌っていた。
♪は~るこうおろうの~はなのえん~♪
今でも、耳に残っている。しっかりとした歌声。
私と二人でよく「瀬戸の花嫁」や
「ここに幸あり」を歌った。
カラオケのレクリエーションが生きがいだった。


大動脈瘤という病気が判明してからは
その動脈瘤が破裂したら・・・というひやひやの毎日だった。
ご本人も自分の病状をよくご存じだった。
高齢で手術もできず、何の手立てもないこともご存じだった。

歌を歌っていただいても大丈夫だろうか・・?
でも、あんなにカラオケを楽しみにしているのに・・。
そんな話し合いもし、
血圧や脈拍が正常範囲内ならカラオケも楽しんでいただこう
そう結論になった。
もちろん、何が正しいのかなんてわからない。
でもご本人は歌うことが大好きだった。
歌っている間のとても集中した表情を見ると、
この方から歌を取り上げることはできなかった。

血圧が異常値を示すようになり、体調不良を訴えることが多くなり
たびたび静養室に運ばれること多くなった。



ある日、私は静養室に横になっているこの方のケアに入った。
「気分はどうですか?大丈夫?」そう聞くと
「トイ、トイ、トイレに、いけない・・から、オムツを・・」
そう仰向けのまま言った。もう、動けない状態だった。
「●さんが大丈夫そうでよかった。心配しちゃったじゃないですか~。
もう、心配かけないで下さいよ~!よかった、大丈夫そうで。」
そんなことを言いながら、オムツを当てる。
「じゃ、しつれいしま~す。ちょっと、横向いてください~。」
全然大丈夫そうじゃない・・・青白いこの方の顔を見ながら。
わかっていた。
とても、とても、様態が悪いということ。
「私もちょこっとだけコーラスやってたんですよ。
歌は気持ちいいですね~。こんど、何を歌いますかね~。」
涙が出そうだった。
私は、こんなに様態が悪いこの方にこんな話しかできない。
「やっぱり瀬戸の花嫁がいいですかねー私あれ、好きですわ。
今度のカラオケレクがすっごく楽しみ~一緒に参加しましょ~」
涙が出そうだった。

あの方は、オムツをあてている私の頭をポンポンと叩いた。
「あなたは・・やさしい・・・こ・・だね・・・。
しっているよ・・あなたが・・・やさしい・・って・・。」
え?と顔を上げる。
この方は、青白い顔で笑っていた。
「しってるよ・・みんな・・しっている・・。」
青白い顔で笑っている。
「あなたは・・・やさしいこよ・・・。いいこだね・・・。」

私は、もう、何も言えなかった。
何も。何も。言えなかった。


その後、この方の血圧、脈の数値は正常範囲内になり
カラオケレクに参加した。
奇跡的な回復だった。
この方はいつになくハイテンションで
見たことがないような、楽しそうな表情で歌っていた。
私と「瀬戸の花嫁」を一緒に歌い
そのあと、「もう一曲」と言われ「川の流れのように」を
大きな声でのびのびと歌った。
♪ああ~川の流れのように~・・・♪
はしゃいでいた。私もつられて、楽しく歌っていた。


その次の朝・・朝ごはん後。
この方は喀血した。
大量に。
口を押えたタオルは真っ赤に染まった。
すぐに救急車を呼び、病院に運ばれた。
そこで止血をし一命を取り留めた。

カラオケをもう一度歌うんだ。
この方の退院の目標はそうだった。
ICUから一般病棟に移るほど、驚くほどの回復ぶりだった。
こちらも退院の準備を始めていた。
そして、明日が退院日、という時に。
もう一度大量の喀血した。

社長がお見舞いに行った。意識はあった。
「また、うちに戻って、歌ってくださいよ。」
そう社長が言うと、満面の笑みでうなずいたそうだ。
それから、4時間後だった・・・・・。


介護士なんて、泣く立場にいない。
でも、涙が出そうになる。

私はこの方が、大好きだった。


ありがとうございました。

合掌。

カニ鍋行こう~♪

2013.12.07 17:35|仕事
前回の記事の続き・・・。

いろいろと納得できないRさんは
また、”高名な”医者と電話で話したそうだ。
Bさんの現状と今後のことを。
その医者はこう説明したそうだ。
「Bさんがあの薬を中止して意識が清明になり
ちゃんとご飯が自力で食べられるようになったら
また、あの薬を少量ずつ再開してください。」

Rさんは、この話を社長とナースにぶつけてきた。
「あの先生がこの薬を再開するように言っているのよ。
Bさんは薬を止めて、かなり意識が清明になってきたわよね。
いつ、あの薬を再開するか、話し合いたいわ!」

社長をはじめ・・Bさんのケアをしている介護士みな
あの薬を再開したくはなかった。
あの薬は・・・・向精神薬としては強くて有名だった。
また、Bさんはきっと爆睡する。
食事もとらず、無理に起こして液体栄養剤を
無理に飲ませ、またぐったりと寝ることになる。
一日中、ぐったりと寝ている毎日に戻る、たぶん。
BさんのQOL(生活の質、生活上での楽しみなど)はどうなるんだ・・

社長はBさんと20年以上の付き合いだった。
「薬を飲ませて一日中寝ているBさんを見たくないな・・。
もちろん原因不明の発作を起こしたくないと思うけど・・。
でも、もう、95だ。意識がない状態よりも
自分でご飯を食べ、周りの人との交流の方が大事ではないか・・。」
皆、社長の言い分に賛成だった。

でも、Rさんは聞かない。
ご家族が薬の中止と言っても、ご家族をも必死で説得するつもりだ。
「先生がそう言っているのだから!」
RさんはBさんのためを思っているのだけど。
「もし、再開させなければ、ここの施設は利用者さんを
大切にしていないということよね。」
残念ながら、社内の人の言うことを聞かなくなっていた。
暴走している。

というわけで、Rさんをどう説得し、
あの薬を再開させないようにするかを話し合うことにした。
Rさんが仕事で外出している2時間。
会議室にナース二人、私、ペラ男君(彼は介護職歴20年以上のベテラン)
そして社長。

まずは、ご家族に電話して、ここに来ていただいて
今、元気にご飯を食べているBさんに会ってもらおう。
それから、あの薬を服用するにいたった経緯を
もう一度確認しあい、それから、薬服用後のBさんの様子を
もう一度確認しあい、それから、中止に至った経緯を話し
薬の作用、副作用についてナースから説明してもらい
それから、ご家族がどうするかを決めてもらい・・・

などと話し合っている間に
社長の奥さんが「できたよ=!」と現れた。
??
振り向くと社長の奥様が鍋を抱えて立っていた。
「カニ鍋!北海道からカニ送ってきたから、みんな、食べよう!」

と、突然のカニ鍋!!??

ああ~鍋の・・いい香りが・・・
全員昼食抜きの午後2時。
それはそれはものすごい誘惑が。
「ポン酢もゆずこしょうもあるよ。カニもどっさり。」

ゆ、ゆずこしょうもカニも大好きなんですけど・・!!
カニは去年食べていないので・・久々なんですけど・・!!
いや、春菊も好きなんですけど・・!!

と言うわけで、カニ鍋つつきながら会議続行。
「医者の言うことより、Bさんを見てほしい。
Bさんの様子をきちんとわかれば、薬を続けようと思わないよ。」
「そうだよね。ぐったりしたBさん見るとかわいそうで。」
「なによりもさ、Bさんの家、そんなに裕福じゃないから、
高名な医者にかかるのも診療代を考えて反対してたんだよ。」
「経済的なことは大きいよねー。」
「あ、ちょうおいしい。」「ポン酢かして。」「春菊嫌い。」
「食べる楽しみを奪っちゃいけないよね。」
「そうだよ。もう95だよ。食べる楽しみって大きいよ。」
鍋つつきながら皆、本音でしゃべりだす。
「白いご飯もあるよ。」「わーいおじやだ!」

会議室はカニ鍋のよい香りでいっぱいで。
そのなかでここにいるメンツは同じ考えでいるのが
心強くなってきて、楽しくなる。

鍋会議の直後に社長からBさんのご家族に電話した。
とにかく時間を見つけてBさんに会いに来てほしい・・。

私はBさん家族との話し合いに同席しなかったけど
とにかく、薬をまだ再開しないことに決まったようだ。
ご家族からの「今とてもお金がなくて、診療代だって厳しい・・。」
という話がRさんに効いたようだった。
けれど。残念ながら「まだ再開しない」状態で
Rさんはいつか薬を再開しようと思っている様子だ。
「だって、あのお医者さんと約束したんだもの。」だそうだ。

この一件以来、Rさんは少し変わってしまった。
感情的になって、人にあたることが見られるようになった。
「もう、いい。ここにはここのやり方があるんでしょ。
どうでもいい。なんでもいいわよ。」
「利用者さんから笑顔をもらうなんて間違いだからね!
なんでそんなこと言うの?私たちが利用者さんを笑顔に
するのよ。なにが、相手から元気をもらう、よ。
信じらんない!」

多分、・・想像するに、自分の思い通りにならないのが
我慢しきれないのだろう。

確かにRさんは経験も豊富で、知識も豊富だけど・・
そういう人こそ、思うようにいかなくなったときに
こんな風になってしまうんだなぁ、と。
私はRさんと距離を置くことにした。

自然に任せて・・・

2013.11.27 22:00|仕事
Bさんという利用者さんがいる。95歳、女性で。
非常に温和な方だ。
いつもニコニコしてほほほほ~と笑っている。
耳が遠く認知力も低下しているので
多分、こちらが何を言っているのか
ほとんど理解していないであろう状態なのに
静かに座って、呼びかけにほほほほ~と答えている
「癒し系」のゆったりとした方。
この方と話をするのはトンチンカンな受け答えでもとても楽しい。
うちの施設のアイドルだ。

この方が発作を起こした。
突然に意識が不明になることがあった。
周囲はとても驚いたが
ご本人は1時間後に目をさまし、何事もなかったように
ご飯を食べニコニコほほほほ~と笑っていた。
この事態をとても重く見たRさん(私の上司、主任生活相談員)
はBさんのご家族を説得し
Bさんを高名な先生がいる病院に連れて行った。
(ご家族は、「もう、歳だから~自然に~」と言うのを
Rさんは「Bさんのためです、一度精密検査を!」と言い張った)
そして、その病院から「原因不明の発作です。」と言われ
薬が出された・・・ある、有名な、向精神薬を。

そして、その薬を飲みだした・・
飲みだしてから、Bさんに異常が出始めた!

とにかく一日中寝ている。
ご自分からご飯も食べない。
お茶も飲まない。
こちらが無理矢理に起して、なんとかかんとか
起きている状態にしてご飯を無理に食べさせているが
それも限界。
ご本人はぐったりと、力なく寝ている。

”ご飯も食べられないんじゃ!あの薬、やめた方が・・”
私は、単純にそう思い、ほかの職員にも聞いた。
Bさん、寝てばかりで、ご飯も食べなくて・・異常だよね?
皆口々に言った。
そうだよね・・声かけても反応がほとんどないし、いつも寝ているし。

そこで、私はおたんこなーすを呼び出した。
「ねぇ?看護師判断で、あの薬、中止にできないの?」
「中止にしたいよ。Bさんのあの状態見ると。でも・・」
「でも、何?」
「だって、Rさんが、あの薬を飲ませろって・・」
おたんこなーすは下を向く。

Rさんは、熱血タイプである。
Bさんのためにわざわざ高名な先生がいる遠い病院に行き
そして、薬を処方してもらった。
”この薬の効果を見るために一か月は続けてほしい”
その先生の言葉を信じ、職員みんなに
「絶対にこの薬を飲ませるのを忘れないでよ!」と
何度も何度も強い口調で言っていた。
「すごくいい先生が言ったのだから、絶対に忘れないで!」
Rさんは家庭の事情で少し休んでいた。

「でも、Bさんの状況を見ればわかるでしょ?ご飯も水分もとらずに
寝てばかりいる。それも、爆睡。おかしいよ。」
私はイライラして言った。
「そうだけど・・Rさんに怒られるし・・」
おたんこなーすは口ごもる。
「別に・・食事とれなきゃ、エンシュア(液体栄養剤)を
口に突っ込んで飲ませれば飲むんじゃない・・?
Rさんに怒られるのやだもの。」そう言う。

あのな!!
意識がはっきりしない、ぼーっとした人に
液体栄養剤を無理矢理口に突っ込んで
無理矢理飲ませるのが安全だと思うのか!!??

だいたい、それって、「食事」なのか?!
Bさんはな、ハンバーグとチキンライスが大好きな
普通の人なんだよ!
その楽しみまで奪って口に栄養剤突っ込むって?

あなたがそれをやられても満足するの?

・・・という言葉を飲み込んで、おたんこなーすと話す。
「せめてさ、病院に電話して、この状態を伝えて
薬を続けるべきかどうかを相談できない??」
「だって、Rさんが怒るよ。せっかく高名でめったに診てくれない先生が
診てくれて処方してくれたんでしょ。そう、Rさんが
自慢してたじゃない。それなのに、私が病院に電話して
”あの薬合わないみたいですけど”って言うの?
えー・・・・・。」

・・・高名な先生だとかRさんの自慢とか
そんなことより、目の前で食事もとれないでいる
Bさんの様態のほうが大事だと、私は思うのだけど!

と言うわけで、最後の手段に出た。
社長に直に現状を話し、Bさんのご家族にBさんの様態を
社長からすべて報告してもらい、Bさん家族の判断を仰ぐ。

Bさんのご家族からの電話内容はこうだった。
「もう90歳を超えていること。これ以上無理強いさせたくない。
だんだんと食欲が落ちるならともかく、
飲みなれてない薬のせいで大好きな食事がとれなくなるのは
本人にはとても辛いことと思う。
だから、病院に相談して薬の中止を願いたい・・・。」

Rさんが休みの間、
おたんこなーすが病院に電話をし、薬の中止の指示を頂いた。
「本当は一か月続けてほしかったのですが、
仕方ないですね、ひどく寝ているのなら、中止してください。」
とのとても良識的な話だった。

休み明けでこのことを知ったRさんは納得しない。
納得できないでいる。
「じゃ、Bさんの発作の原因はなんだったのよ!」
そうすごい剣幕でおたんこなーすに詰め寄った。
「次に発作が起きたら、どうするのよ!別の病院に行くわよ!
私が家族だったら、そうするわ!」

でも、Rさんは家族じゃない。

私がBさんの家族だったら・・?
90歳すぎた温和なおばあさんを
病気がはっきりするまで次々受診させて、
いろいろな薬を飲ませるか。
時にでてしまう薬の副作用も仕方ないと思いながら。

それとも、”年をとればいろいろあるさ”と自然に任せて、
口からご飯が食べられなくなったら病院に行くか。

それぞれであると思うけど・・・・。
どちらも、このおばあさんのことを
大切に思っているからなのであって・・・
自然に任せているから
放置しているわけではないと、私は思う。

ターミナル20~終着~

2013.11.24 21:32|仕事
このSさんのケアで
私が「学んだこと」などないような気がする。

介護技術や看護学上のことはいくつかある。
脈が薄い場合はソケイ部でとる、とか
必ずしも下顎呼吸になるとは限らない、とか
ケアのよりよい仕方とか
そういったことは、いくつか勉強になったことは
確かにあるけれど。

だからと言って、次回、同じようなことがあった場合に
私が冷静でいられるか、というのは
甚だ疑問だ。
人の死って、「前回経験したから慣れている」っていうものではない。

私は、Sさんのターミナルケアを経験した、
ただ、それだけ。
経験をした、それだけ。

「人の死」というのは
ドラマチックに乗り越えるものでもなくて
そこには喪失感があって
その喪失感に体と心が時間をかけて
なじんでいくような
そんな経験なのだと実感している。

よく、表現はできないのだけど。

多分、介護士であるという立場だから
なのかもしれないけど
激しい悲しみやら後悔やら
そういったものより

身体全体で、頭の芯のところで
どうしようもない喪失感を感じている。

そして、時間をかけて
この喪失感を体に、心に、なじませていく。
そんな気がする。



あと、ちょっとご質問があったので以下、
捕捉させていただく。

私の職場は「サービス付き高齢者専用賃貸住宅」
というもので、介護保険施設ではない。
つまり、Sさんは「賃貸住宅」に住んでいる方で
そこの「訪問介護」という形式でケアをしていた。
ケアマネさんとも家族さんとも話し合いをし
この日の訪問介護を増やすことを了承して
このようなケアを行った。
私や事業所の独断でケアを行ったわけではない。


Sさんは「延命治療の拒否」をしていたが
「全く食事がとれなくなった」か
「全く尿が出なくなった」場合は
即入院するという取り決めがあった。
つまり、危篤状態になる前に入院して
しかるべきケアとバイタル管理を病院にしてもらう
はずであった・・・・

Sさんは、危篤になる直前まで口から栄養を取り尿も出ていた。
全く突然の危篤状態、全く突然の
誰も予想しなかったターミナルケアであった。
(ちなみに前回私が経験したターミナルケアも同じ状況)




今はただ
Sさんにお疲れ様でしたと言いたい。

あの、激しい痛みの中
へたくそなケアに耐えていただいて
ごめんなさいと言いたい。


ありがとうございました。


合掌。


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プロフィール

mira

Author:mira
パートの介護職のへタレおばさん。
そして
ちょっぴりヲタクが自慢。
私の知識の80パーセントは
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